2016年3月4日金曜日

受験生応援企画 ~バンジーやってみた~

 「落ちる」とは受験生にとって憎むべき言葉であろう。かつて筆者の前に立ちはだかり、今は受験生諸君を困らせている。身代わりとして落ちることで受験生の厄を払い合格を祈願しようではないか。筆者は絶叫系のアトラクションが好きな部員Cとともに、女2人旅に出かけた。目指すは東京都稲城市のよみうりランド、高さ22メートルのバンジージャンプだ。




 2月某日、筆者たちは夜行バスと京王線を駆使してよみうりランドにたどり着いた。入口に向かうゴンドラに乗ったとき、景色の良さに突如変な汗が出てきた。高所恐怖症の筆者は気を紛らわせるため、遠くの一点だけに目をとめてCに話しかける。「まさかあの高い鉄筋みたいなのがバンジーだったりしてね、あはは」パンフレットを見ると、その通りであった。

 入園する前から絶望を感じた筆者は、とにかく恐怖心を克服するため様々なアトラクションを体験した。まずは園内で目玉のジェットコースター、立ち乗りジェットコースター、お化け屋敷……叫びすぎて声が枯れる寸前だった。次に船型の乗り物を発見。左右に揺れるだけかと甘く見ていると、予想外の1回転に絶叫。移動中はなぜか笑いが止まらない。膝に力が入らないまま、ようやくバンジージャンプにたどり着いた。

 スタッフの説明を受けてハーネスを着けたらいよいよジャンプだ。女は度胸、と先陣を切った筆者であったが、終わりがなかなか見えない階段に緊張感や理不尽な怒りさえ覚える。頂上で待っていたスタッフのお姉さんに装置を付けられながら聞く。「大丈夫ですか、安心ですか」「安心していいですよ。楽しいですし、一瞬ですからね」お姉さんの言葉に励まされ、上がっていた息を少しずつ整える。3、2、1とカウントダウンの後に背中を押してもらい、ついに飛ぶことができた。達成感に浸る私に、難なく飛んで帰ってきたCは満面の笑みで言った。「次はもっと高い直下型の『クレイジーヒューストン』に乗ろう」と……。

 結果として計3回「落ちる」系のアトラクションを体験し、受験生の身代わりになることができた。受験生諸君が東北大学に合格して報道部に入り、この「落ちる」企画の継承者となってくれることを心より願っている。

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